習慣が運命を決める
「思考が行動をつくり
行動が習慣をつくり
習慣が性格をつくり
性格が運命をつくる」
学生時代に読んだ本にはこの一文が載っていた。
ただ、この言葉(名言)は今ひとつハッキリしない。
最初に誰が言った言葉なのか、正確にはわからないし。
似た表現の名言は様々あるし。
翻訳された名言では「性格」のところが「人格」になっているものまであって、本当にハッキリしない。
たとえば……
「心が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる」
というものもある。
言葉を語ったのも、ヒンズー教の教えだとか、ウィリアム・ジェイムズだとか、マザー・テレサだとか、フレデリック・アミエルだとか。中には松井秀喜だというのもある。
ただ、誰が、とか出典元は何か、などは今はどうでもいい。
衝撃を受けたこと
学生時代の僕はこの言葉に感動しすぎて、友人などに語りまくっていたことを今でも覚えています。「思考が行動をつくり……」と得意になって。
「思考が行動をつくり
行動が習慣をつくり
習慣が性格をつくり
性格が運命をつくる」
特に衝撃を受けたのは「行動が習慣をつくり」の箇所。
行動が積み重なって「習慣」がつくられるというのはとても理解しやすいし。
(途中の「性格」という非常に曖昧で具体的でないモノを飛ばして考えると)その習慣が人生の大半を決めるということに確信したわけです。
多くの人の成功、失敗を決めるのは「習慣」だと。
習慣化したモノが人生に大きな影響を与えてしまう。
たとえば、歯磨き。
1日に3度。1回5分だとしたら、1日15分。
人生が終わるまで毎日15分間。歯磨きのために時間を費やすことになる。
残りの人生が40年だとしたら、それは219,000分で。時間にすると3650時間。152日です。
実は凄まじい時間を費やすし、当然、人生にも影響を与えるわけです。
スマホは本当に強烈
スマホなんて、もっと凄くて、1日に2時間使っていたら、1年間に730時間。40年間続けたら、29,200時間です。
29,200時間とはどのくらいか
単純に週休2日で1日7時間労働だと考えると、1年の労働時間は1820時間(260日✕7時間)。その数字から考えると、スマホに使った時間は16年間といえるわけです。
16年間週休2日で7時間働いた時間に匹敵してしまう。
人によっては、大きなビジネスが1つや2つできてしまうほどです。
習慣はそれだけ強烈なわけです。
毎日のように来る日も来る日も実行してしまうのが習慣。だからこそ、インパクトが大きい。
- STEP1:習慣のインパクトは大きいことを理解する
習慣とはシステム(仕組み)
独立起業した人たちも、自分たちのビジネスの習慣を意識する必要があります。
ビジネスでいえば、習慣は「システム」。
もっとわかりやすくいえば、「仕組み」になります(システムといっても、いわゆるコンピュータシステムなどのものではなく、仕組みです)。
そして、「売る」ことでいうと、習慣的に売上を上げていくには、自分たちのビジネスの中に「売れる仕組み(システム)」が必要なわけです。
売上を上げ続けるには、そのためのシステム(仕組み)が必要になってくる。
そこで「売れるシステム(仕組み)を構築しましょう」という話をさせていただくと、イメージされるのが「大手ではないので、そこまでは」と考える人もいます。
大手では確かに「システム」「仕組み」の話に抵抗はないです。従業員が多数いるので、業務フローを明確にしたり、マニュアルを作成したり、と仕組みをつくることが当然、必要だと考えます。
ところが従業員が少ない場合、たとえば、2、3人の場合。従業員が業務で迷うこともないし、不要だと考えてしまうわけです。
ただ、実際には、たとえ、2、3人。いえ、1人であっても、やることが明確でなければ、その都度迷うし。たとえば、「売る」ことでいえば、効率的に売上を上げ続けるには「売れる仕組み」がどうあっても必要です。
- STEP2:効率的に売るための仕組みが必要だと理解する
システムに必要な3つのこと
では、システムとは何か。
一言でいうと、目的を遂行するための体系です。
「売れる仕組み」というのを例に出しましたが。それ以外でも当然、システム(仕組み)は必要になってきます(この記事を読む人は「売る」ことに興味がある人が多いので、「売る」ことをメインに話していますが……)。
まずシステムに必要なのは3つ。
- 目的
- 整理
- 優先順位(優先順位が高いもの順)
シンプルに説明すると。
まず、目的を設定します。たとえば、年商1億円を目的とする。
その目的に合わせて、やるべきことを整理するわけです。たとえば、マーケティングの主要な4つの要素に整理する。
商品、価格、プロモーション、プレイス(場所)などに整理するわけです。
年商1億円を達成するため、商品は何と何を売り、価格はいくらで設定し、プロモーションはどこで展開し、プレイス、サイトやブログなどは用意するのか(ここはわかりづらければ、とばしてください。重要なのは整理することです)。
さらにブログなどがあるのであれば、その記事をどう更新していくのかがありますよね。そうした要素(行動)を整理します。
最後にそれら要素(行動)を優先順位の高いもの順にしていきます。
たとえば、商品では商品Aと商品Bを販売していくとして。商品Aが商品B以上に売上、利益を上げていて、優先順位が高いなら、AをBより優先していくと明確にする。
このようにシステムを明確にすると、それだけで大きく前進します。
このシステムに「成果が上がった行動」をきちんと反映していれば、成果が上がる、再現性の高いシステムとなるわけです。
- STEP3:システムの目的を設定
- STEP4:整理する(例:商品、価格、プロモーション、プレイスなど)
- STEP5:優先順位の高いもの順に要素を並べる
売れる仕組み(システム)をさらに磨く
次の3つで、システムをさらに磨きます。
- 成果が上がる要素(行動)
- 成果が上がらない要素(行動)
- 重複する要素
システムに強さを反映し、弱さを取り除き、そして、シンプルにしていきます。
成果が上がる要素
成果が上がる要素(行動)とは成果を生むモノ。
基本的には「成果が上がる要素(行動)」を増やせば増やすほど、成果が上がります。なので、システムの中に「成果が上がる要素(行動)」を増やしていきます。
そして、さらに効率的にするため、成果が上がる要素を他の要素にも活かします。
たとえば、広告Aのコピーの反応が高いのであれば、ただ広告Aの展開を増やすだけでなく、同時に広告B、広告C、広告Dなどに反映していきます。こうした流れを明確にし、行き当たりばったりの対応ではなく、仕組み化するわけです。
- STEP6:成果が上がる要素を増やす、他に反映する
成果が上がらない要素
成果が上がらない要素については、それを省くことを考え、より最短で行います(近道で行う)。
次のようなケースで、Bが成果が上がらない要素であれば、Bを省き、より最短にしていきます。こうして、時間も労力もシンプルになります。
省けない要素(必要な要素)で成果が上がっていない場合は、他の人や企業に協力を求めたり、任せたりできるかを考え、解決していきます。
- STEP7:成果が上がらない要素はそれを省いたり、他に任せる
重複する要素
各要素の中で重複している要素は、それをシンプルにします。
具体的には、2つのものが重複しているのであれば、それを1つにすることです。
- STEP8:重複している場合はそれをシンプルにする
担当者も明確にできる
システムができると、ビジネスは分類、整理されているので、担当者も明確にできるし、責任の範囲も明確になります。
組織づくりにも貢献してくれるわけです。
システムは流動的
あとはそのシステムを常に改善していく。
環境や時代に合わせ、変化させる。
そして、より効率的なシステムを作り上げていきます。
システムは企業における「習慣」です。
その習慣が最高のものになれば、企業の将来も最高のものになっていきます。
- STEP9:システムを流動的に改善していく
まとめ
今回のまとめです。
まず、システム<仕組み>の理解
- STEP1:習慣のインパクトは大きいことを理解する
- STEP2:効率的に売るための仕組みが必要だと理解する
次にシステム<仕組み>をつくるために
- STEP3:システムの目的を設定
- STEP4:整理する(例:商品、価格、プロモーション、プレイスなど)
- STEP5:優先順位の高いもの順に要素を並べる。
そして、より良いシステムにするために
- STEP6:成果が上がる要素を増やす、他に反映する
- STEP7:成果が上がらない要素はそれを省いたり、他に任せる
- STEP8:重複している場合はそれをシンプルにする
最後に流動的に改善していきます
- STEP9:システムを流動的に改善していく