表参道のスタバにて
先日、表参道でお約束があったので、少し早めに到着し、スタバに入って、軽く仕事をしようとした。
店に入り、「ソイラテ、ホット、ショート1つ」と注文したところで、異変に気がついた。
サイフがカバンの中にない。
女性の店員さんがカップに注文をペンで書いている最中。僕はといえば、カバンの中をガサゴソ、ガサゴソと探していた。……と、その時に、あー、そういえば、と前日にカバンの中を整理したのを思い出した。
きっと、あの時に戻さなかったのか。
しかも、今朝からずっとiPhoneのSuica(ApplePay)で支払いをしていたので、全く気づかなかった。
しかたがなく、注文を止めた
もう、サイフはないな。
そう思い、女性店員さんに「あっ、サイフを忘れたのでいいです」と言うと。
その対応してくれていた女性が「いいんですか……」と心配そうな表情をして、そう言った。
ところが……。
僕はすぐさま店を出て、「あー、お金がないってことは誰かに借りないとな……」と思いながら、改めて、カバンの中を見ていたら、銀行のカードを1枚だけ入れていたのを思い出した。
緊急のために使おうと考えていたものだった。
「良かったぁ」と思って、さっきのスタバから2,3分のセブンイレブンのATMでお金をおろし、もう一度、さっきのスタバに入った。
すると……。
お店の中の店員さんみんなから、「おかえりなさい」と言われた。
これには驚いた。
しかも対応してくれた人だけが「おかえりなさい」と言うなら、まだ2、3分しか経っていないので、記憶しているのはわかるのだけど。
第1声は僕のことを対応してくれた人ではなかった。それもほぼ全ての人がそう言ってくれた。
きっと、おサイフを落としたのかな、とか。
なくしたのかな、と心配してくれたのかもしれないのだけど。
こういうことが起きると、今日も結構いい日だな、と思ってしまう。
後日談
後日、このことについて、一部の方に伝えたら、こんな声をいただいた。
「スタバのこういう対応は心に残ってファンになりますよね。『おかえりなさい』と言える文化。すごいと思います」
「きっと心配してくれたのですね。心動かされる対応に和みますね」
直接的にではなく、僕からの間接的な話であっても「素晴らしい対応」だなと思わせる対応。
こうした対応は些細なことなのだけど。その些細な対応が顧客にとっては、素晴らしく心に残る対応になる。
あらゆる仕事、あらゆる立場の人にとって参考になる対応だと思う。