次にやることがわからなくなってしまう人
以前、某上場企業の経営者の方が「この漫画、面白かったです」と話していた。その漫画とは、『キングダム』。原泰久が描く、紀元前の中国大陸の話。
僕もこの作品は好きで、1月19日に発売されたばかりの最新作49巻をまだ読んでいないので、楽しみにしている。
48巻を読んだから49巻を読む。
漫画やドラマなどだと当然のことなのだけど、仕事になると、この当然のことが当然ではなくなる。次のことがわからなくなってしまう人がいる。
あなたにはないだろうか。
会社員、特に大手は様々な部署が絡み、スケジュールも細かくひかれたりするので、そうしたことは少ないのだけど。
起業した小規模な企業だと、目の前の仕事が終わった後に、「あれ……、次は何をするんだっけ」と次にやるべきことがわからなくなってしまう人もいる。
ひどい時は次の一歩がわからないから、同じような状況から進むことなく、停滞し。最悪の場合、同じことを繰り返し、何一つビジネスが進まないことだってある。
少し具体的にいえば、Aという段階に達し、そのAはある程度のレベルまで進んだのに、次のBという段階をイメージできないから、ずっとAの段階で停滞しているということ。
漫画『キングダム』でいえば、1巻を読んだのに、次に読むべき2巻が思いつかず、「もう一回、1巻を読むか」という感じだ。
こうやって漫画の例えで説明すると、「そんなバカなヤツがいるのか……」と思うかもしれないけど、これは実際少なくない。
特に成功した経験や事例がない人は、全体像が見えていないため、こうした状況に陥ったりする。
なので、今回は「起業の成功を加速させる!次にやることがわかる3つの技術」について、話そうと思う。
次にやることがわかる3つの技術
目標を見る
目指すべき目標。言い換えれば、目的地。
これは様々な本などでも、あなたは目にしているはず。でも、それでも伝えたいくらい、「目標」が重要。
そもそも、進むべき目標(目的地)が見えていなければ、次に何をすべきかなど見えるわけがない。
まずはどのようなゴールにするのか、だ。
「目標なんてよく聞く話だな」という人は、実際に自分のビジネスについて、考えてほしい。実際に本心から願っている目標というのはどのようなものなのか。
それがクリアになっているのであれば、次の段階だ。
現在の状況を把握する
次に重要なのが現在の状況。
たとえば、地図のアプリ。Googleマップなどを使うとしよう。
不慣れな街でGoogleマップを使う。ところが、地図がでてきてもそもそも「今、オレはどこにいるんだ……」と思うことがあるだろう。
まさにその現在地が重要で、今、どこにいるのかがわかるからこそ、目標とする場所に進むことができる。
地図とビジネスは同じ。目標とするのが東京駅で。現在、渋谷駅にいることがわかれば、かなりのことが見えてくる。
ビジネスでいえば、その目標とすることに必要な要素で、現在の状況を見ていくということだ。
年商を3億にするのであれば、現在の年商がどうなのか。
ブログを月間10万PVにするのであれば、現在のPVがどの程度なのか、だ。
道筋(方法)を把握する
地図のアプリの例で話していこう。
目的地(目標)がAで、現在地(現在の状況)がBだということがわかったら、あとはどうやって進めれば効率的なのかを考えるだろう。
先ほどのように目標が東京駅で、現在渋谷駅にいるなら、あなたはアプリなどを使って、
「渋谷からメトロ(銀座線)に乗って赤坂見附で(メトロ丸ノ内線に)乗り換えて東京に行こう」
などと考えるだろう。
実際は、その道筋の選択肢はさまざまでJRもあるし、タクシーもあるし、歩きもある。そうした中からどのように進むのが効率的に目標を達成するのかを考えている。
時間どおりに行けるから、電車で。
コスト的にリーズナブルだから電車で
さらにメトロの方が何となく好きだから、など。
そうして、道筋(道順)を把握して目標(目的地)に進む。赤坂見附に着いたら、次は丸ノ内線に乗り換える。次のことが明確だから、瞬時に行動に移せる。
このように地図で当然のことをビジネスでもやればいいだけだ。
これまで話したとおり、特に重要なのは「目標(目的地)」と「現在の状況(現在地)」
地図アプリの時と同じで、まずはそこを知る必要がある。
そして、それを効率的につなぐ「道筋」を考え、自分が今何をやっているのかを考えながら、進んでいく。地図でいえば、赤坂見附に着いたのだから、乗り換えないと、という感じ。
ゴールXのためにA、B、C、D、Eの道筋を進んでいくなら、現在がBで次はCだな。ゴールXに着実に向かっているなと考える。
シンプルなことだけど。これが把握できると、仕事が格段に効率的になってくる。
Bの段階で仕事をしている時。次のCのことが頭に入っているのであれば、「あっ、これはCに使えそう」などと、Bの仕事をしている最中にもCの仕事、もっといえば、DやEに役立つことを見出すことだって可能だ(これは本当に仕事がラクになる)。
スピードも高まるし、実現する確率だって高まる。
よく使っている地図アプリと同じことを仕事でもやろう。簡単にいうと、そういうことになる 笑
まとめ
- 目標を見る
- 現在の状況を把握する
- 道筋(方法)を把握する
あなたへの質問
- あなたの目標はどのようなものだろうか。どこに進んでいるのだろうか。
- (目標に対して)現在地(現在の状況)はどこだろうか。
- 目標と現在地をつなぐ最適な道筋を把握しているだろうか。
追伸:2001年12月1日に発売された『問題発見プロフェッショナル』という本があるのだけど、今回の話はこの書籍にも載っていたように記憶している(参考にしたわけではないので、あくまで過去の記憶だけど)。興味がある方は読んでみるのもいいと思う。