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約束時間の謎
顧客との打合せなどがあるのであれば、早めに着くようにした方がいい。
今回の話はこれで終わりなので、「早めに着くなんて、そんなの当然だよね」とあなたは思うはず。でも、ここで一つ質問がある。
「早めに着くというのは、具体的にはどういうことなのだろうか?」
1分前に着くことなのか。5分前、10分前のことか。それとも、ピッタリの時間に行けばいいのか。
これについては、様々な意見がある。
約束の時間が14時であれば、14時ちょうどでいいのでは、という意見だったり。5分前の13時55分でいいなど様々だ。
また、企業に訪問する場合で受付がある時はどうなのか。
受付に14時ちょうどに着いたら、そこから訪問先の担当者の方に会うのに、14時5分になる場合だってある。この場合、約束は破ったことになるかどうかなど。
こうしたことは実は明確ではないはず。
なので、今回は『打合せ場所には何分前に着けばいいのか』という話をしていきたい。
打合せ場所には何分前に着けばいいのか
5分前には着いていてほしい
結論からいうと、5分前には着いてほしい。
受付がある場合で、そこで手こずっても、5分前に着いている場合は安心だ。
営業する側などからは他社の多くの営業マンが何分前に着いているのか、遅刻はどの程度の営業マンがするのか、などは見えないだろう。
でも、僕は会社員時代、決裁権者で10年近く、非常に多くの企業、営業マン、専門家などの売り込みを毎日のように受けていた。
そこでの経験に加え、これまで取り組んできた(BtoB企業の)顧客への調査結果などを考慮して答えると……。
遅刻する人は確かに存在するのだけど、本当にごくわずかで。そうした人たちは信用されず、圧倒的不利になるし、買ってもらえるはずのものも買ってもらえなくなる。
大抵の企業の営業マンが遅刻はしない。遅刻した時点で終わりだと思った方がいい。
逆にいえば、なるべく早めに着くようにすること。
電車が遅れることはあるし、道に迷うことだってある。余裕をもって時間をとり、目的地には最低でも5分前には着くようにすることだ。
「遅刻しない」ことは、言い換えると「時間を守る」ことで。「時間を守る」のはとても基本的な最初の約束。その約束を確実に守ることが基本的な信頼の一歩につながっていく。ここを確実に守ることだ。
ちなみに僕が決裁権者の時にとても信頼していた営業の方がいて、今も付き合いは続いているのだけど、彼らは常に5分前には到着していた。
毎回、打合せに5分前に到着している、という信頼感は非常に大きなものだった。
遅刻しない人が大半を占める
先ほど少し触れたように、遅刻する人は確かに存在するのだけど、そうした人は論外。彼らに発注することはまずない。
僕は企業のマーケティングの支援を仕事にしていて、BtoBビジネスのために、企業の決裁権者の方などに調査やヒアリングを実施したりするのだけど、その際の彼らの回答も……
「遅刻する人はまず基本ができていないので、論外です。そうした人に発注することはないですね」
そう回答していた。
まさにこのとおりだといえる。
遅刻する人は対象外になってしまうので、絶対に遅刻してはいけないと考えた方がいい。一度も遅刻しない人も決して少なくない。
遅刻することは全ての信用を失う
最近、様々な情報や書籍などで「信用」はとても重要だ、という話がよく出てくる。
これは事実で、信用がない人に対しては、お金を支払う必要がなくても、何かをお願いすることは不安だし、ましてや、お金をかけて、何かをお願いするなんてできない。
では、その信用はどうやって作られるのか、というと、その多くのスタートは「約束を守る」ことから始まる。
たとえば、新たな顧客との「◯月◯日の◯時にお伺いします」という約束はまさに最初の約束で、この約束を破るということは、「はじめから、私はあんたとの約束を破りました。今後、あなたは私のことを信用しなくて結構です!」と語っているようなもの。
冒頭で約束を破ってしまうと、その後、全ての信用を築けなくなってしまう。
何をどれだけ偉そうに語っても、顧客の心の中では「さっき遅刻したくせに」と考えてしまうので(その本音を相手に言うことはない)。
全ての信用を失うことにならないためにも、打合せ場所に行くのは早めにすることだ。
シンプルにいうと、
約束の時間には最低5分前に着き、決して遅れてはいけない。
一度でも遅刻すれば、時間なんて簡単なことが守れない人に、企業が任せるような大きな仕事、責任ある仕事ができるわけがないと思われてしまうのだから。
まとめ
- 5分前には着くこと
- 遅刻しない人が大半を占める
- 遅刻することは全ての信用を失う
あなたへの質問
- あなたは顧客との打合せ場所に5分前には着くようにしているだろうか。
- 顧客との打合せ場所に遅刻したことはないだろうか。実際には一度も遅刻しない人も少なくないし、彼らの方が圧倒的に信用される。
- 顧客との打合せに遅刻し、全ての信用を失ってはいないだろうか。約束時間を全て守るのは、比較的シンプルでわかりやすい信用の創り方の一つだ。