悩んでいる人
「悩んでいます……」
そう言われると、僕は確実にこう言います。
「悩んでいるんですね。でも、悩む必要はないですよ」とまずお話します。
悩み。
悩む前に、その悩むということを考えた方がいいかもしれない。
辞書などによっても違うけど、「悩み」というのは「精神的に負担や苦痛を感じること」という意味だ。
つまり、もし、あなたが悩み続けているとしたら、ただひたすらに精神的に負担を課し、苦痛を感じている。それを延々と続けているわけです。
以前の僕は確かに悩んでいた。
特に自分一人の時が最悪だ。ナポリタンなどをモリモリと食べながらだって、食事の味も感じずに、何かに悩んでいるわけです。
ここで重要なのは悩みというのは「解決策」を求めていません。解決策を考えず、ただひたすらに自らの精神に重い負担を課しているわけです。
もちろん、ここは「悩む」という言葉の意味をどう捉えるかによっても違いますが、通常はそう。解決策を求めずにいるから、いくら悩んでも、一歩も前進しません。
伝えたいこと…
僕はそういう人を目の前にするとこう言います。
「考えるんです」
「考える」というのは悩むこととは違い、「解決策」を求めるものです。
「悩む」時のように、自分の精神に重い負担を課すようなものではなく、むしろ、解決策を見出そうとすることで、精神への負担が少しずつ軽くなっていくわけです。
完璧な解決策でなくとも「こうすればいけるかもしれない……」「こうしたほうがいいかも……」などと少しずつ解決策らしきものが見えてくることで、目の前の問題は解決へと向かっていくし、気持ちも前進するわけです。
ここが全く違います。
カンタンな手順
「ちょっと、『悩む』のではなく『考える』ことが重要だといっても、一体どうしたらいいか、わかりません」
そういう人もいると思う。
実際、「考える」というのも、論理的思考(ロジカルシンキング)のように、やや難易度が高いこともあるけど、まずは「解決策を見つけるために考えるんだ」と思うことが第1歩です。
「でもハシモトさん、もう少し教えてください」
そういう人のために書くと、手順はこんな感じです。
- 「悩んでいる」と思ったら、すぐにノートを用意して「悩んでいる」ことを全て書きつける(ロジカルな人はロジカルに整理してもらっても構わないです)
- 書きつけたものから、何が本当の「問題」かを考える。
- 本当の「問題」が明確になったら、解決策をひたすら考え、その中から最適な解決策を選択する(そして実施)。
少し乱暴な説明ですが。これでも十分に変わります。
それでもあなたが疑っているような不満そうな顔をしていたら、僕はこう言うと思います。
「1つ目の『書きつける』をやっただけでも、確実に頭の中から悩みが減っていきます」
まずは難しいことは考えず、シンプルにやってみることです。「悩む」のではなく「考える」ことに取り組むということです。
「悩む」と「考える」。同じように頭を使うことなのだけど、「考える」はとても素敵な行為だと思う。
僕が好きな坂本龍馬はこんなことを語っている。
「俺は落胆するよりも、次の策を考えるほうの人間だ」
あなたが「悩む」ことに向かいそうになったら、坂本龍馬のこの言葉を思い出し、「俺は落胆するよりも、次の策を考えるほうの人間だ」と思い込むことです。
やや乱暴に説明してきましたが、この考え方は私にとってとても大切なものです。
あなたの「悩み」が少しでも減り、あなたの人生が少しでも前進することを強く願っています。