Contents
熱意あふれる社員はたった6%のみ
衝撃的な記事がありました。
内容は日本の『熱意あふれる社員』の割合は6%のみで。
しかも、従業員の仕事への熱意度で見ると、調査した139カ国中、日本は132位という内容だった。これは日本経済新聞の記事(2017年5月26日付)で詳しくはこう書かれていました。
「世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は『熱意あふれる社員』の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。
企業内に諸問題を生む『周囲に不満をまき散らしている無気力な社員』の割合は24%、『やる気のない社員』は70%に達した」
調査の正確性がどこまであるのかは置いておいて、僕自身、企業の人事の方などに話を聞くと、この記事同様に「やる気がある社員が少ない」という声が上がる。
きっと大きくは違っていないのだろう。
起業で情熱は必要なのか
そもそも、「熱意」。言い換えると、情熱は必要なのでしょうか。
「情熱なんて関係ないでしょ。仕事ができていればいいんだから……」などの意見もあると思います。
ただ、独立起業についていえば。僕が17年間マーケティングに関わり、様々な、高い成功を遂げた起業家を見る限り、情熱は必要だと確信しています。
創業数年で年商1億に達する人たち。上場を実現する人たち。彼ら彼女らの性格はもちろん異なるけど、ほぼ全てにおいて、高い情熱をもっている。
厳密に言えば1人。情熱はそこまで見せない人もいるけど。その人でさえ、一般の人と比べれば、情熱は高い。
「情熱」を全ての人が高いレベルでもっているので、ここでよく考えてみても、情熱は成功要因の1つだと確信しています。しかも、とても重要な要因です。
情熱は引きつけるエネルギー
情熱はエネルギー。
ある意味では光のようなもので、人を引きつけ、仕事を引きつけ、運を引きつけ、お金を引きつける。非論理的な「引き寄せの法則」ではないけど。
顧客として考えてみれば、全く同一の売り手であれば、情熱がない人より、情熱がある人から買いたいのはフツウに理解できると思います。
顧客としてもそうだし。従業員でもそう。パートナーだって一緒に仕事したいのは情熱がある人。
情熱がある人は「人が集まる人」。
人が集まるところにはさらに人が集まり、そうしたところに仕事や運、お金が集まっていくわけです(人が仕事の機会をもってきてくれるし。人が運やお金ももってきてくれます。その意味で、人が集まる人のところに多くのものが引き寄せられます)
情熱はそれを実現する大きなエネルギーです。
通常は情熱は失われていく
ただ、情熱が重要だとしても通常はうまく行かない。情熱は失われていくのが基本です。
独立起業した当初にあった情熱
たとえば、独立起業をした当初は誰でもそれなりに情熱があります。
会社を辞め、仕事を始める時。誰だって「よーし、やるぞ!」という気持ちになる。
でもしばらくすると、情熱は薄れていく。
成果といえる成果がないと、日々、意味のない仕事をしている気がして苦しくなり、情熱が薄れていくわけです。やる気がないため、結果は悪化し。結果が悪いから、情熱も失われていく。
最悪、何もやる気がしないところまでいきます。
鶏と卵
鶏が先か卵が先か。同じようなものだけど。
情熱は成果が上がることで生まれ。成果が上がることで情熱が高まる。
情熱があるからこそ、売上、利益が高まるといえるし。売上、利益が高まるからこそ、情熱が高まると言える。その相乗効果で、一層成果が上がっていく。
でも、結果がでない起業家は成果が上がらないからこそ、情熱が失われるし、情熱が失われるからこそ、成果が上がらなくなっていく。急速に成果が出にくくなっていくわけです。
ネガティブになると後退していく
特にネガティブになると、人、仕事、運、お金などが失われていく。
ネガティブにはまり込むと、失敗したという過去や周りの評価に執着し、前進どころか、後退していくわけです(相乗効果で後退していく)。
情熱の前に押さえるべきこと
では、情熱を高める話をしていきますが。その前にまず押さえてほしいことは「行動する(何かをする)」ことについてです。
基本、「行動する(何かをする)」のは面倒なもの。
ましてや成功などという、これまでの自分と大きく違う行動などとなると余計に面倒。イヤなわけです。
まず前提として必要なこと
だから、まずは、その行動をとる意味である目標(何のために行動するのか)を押さえ、さらにその目標(やるべきこと)を小さくする必要があります。
面倒な行動をしたいと思うには、自分(たち)が「やりたい!」と動きたくなる魅力的な目標が必要なわけです。
ただ、魅力的な目標は通常、大きな目標で、その達成には膨大な行動が必要になる。だからこそ、目標を分解して小さくするわけです。
それによって、面倒な行動(膨大な行動)を少しでも分解してあげるわけです。
- STEP1:目標を明確にする
- STEP2:目標を分解する(膨大な行動を分解する)
今まで何もやっていないのであれば、この2つのSTEPでも前進します。
情熱がわかない3つの理由
さらに進めていきますね。まず「情熱がわかない理由」です。
これには3つあります。
- 意味がない
- つまらない
- わからない
意味がない
成果がずっとでない場合、「このままやっていて、意味があるのか……」と情熱が失われていきます。
自分(たち)の行動を無意味な行動じゃないか、と考えてしまうわけです。
たとえば、起業してからある行動をとっているとして。半年や1年経って、その行動で成果が上がらないのであれば、「(その行動は)意味がないのでは」と当然考えてしまうわけです。
つまらない
行動自体、面倒なものですが。どんな行動もずっと続けると飽きてきます。つまらなくなります。
長い時間をかけ、何かをやり遂げるような時。この「つまらない」という感情が邪魔するわけです。原因は同じことをやり続けていることにもあります。
わからない
「意味がない」に非常に近いのですが。自分たちが向き合っている問題を解決する方法が見えず、進んでいる道が明確に見えないために、1つひとつの行動に意味がないと思ってしまうわけです。
3つの問題を解決する
情熱を高めるには、この3つの問題を解決していく必要があります。
意味があるものにする
成果につながらない行動に対しては「意味があるのか」と考え、情熱が失われていく。そのため、自分たちの行動の中で成果につながる行動を明確にすることです。
売上につながる、利益につながる、顧客の評価が得られる、など自分たちにとって成果につながる行動を明確にし。その「成果につながる行動」をしていくことです。
実際には全ての行動が成果につながっているわけではなく、成果につながるものはわずかです。そのわずかな行動を具体的に押さえ、その行動を続けると同時に、その行動の割合を増やすことです。自分たちの行動の多くを意味があるものにするわけです。
- STEP3:成果につながる行動を明確にし、増やしていく。
面白いものにする
行動自体、面倒なものですが。
行動の中にも、その行動をとりたくてたまらない行動、情熱をもてる行動があります。自分(たち)の行動のうち、情熱をもてる行動を明確にすることです。そして、そうした行動を増やすことです。
ちなみに、僕のケースでは、情熱をもてる行動の1つが顧客分析(顧客調査の分析など)です。仕事だからというのは抜きに、強烈に情熱をもてるわけです。だから、仕事ではなく、特別なものになっていきます。
先ほどの「成果につながる行動」と「情熱をもてる行動」。この2つの条件を満たす行動であれば、成果が上がりつつ、情熱をもてるので、最強の行動といえます。
また、同じ行動を続けるとつまらなくなっていくので、同じ行動をただ続けるのではなく、常に改善することです。
- STEP4:情熱をもてる行動を明確にし、増やしていく(STEP3の「成果につながる行動」と「情熱をもてる行動」を組み合わせたものが理想の条件。さらに、同じことをただ続けるのではなく、改善していく)
わかるようにする
ここはシンプルです。
自分たちの解決法をシンプルにわかりやすくすることです。
必要な要素を明確にし、できるだけ少ないステップで解決できるようにすることです。
- STEP5:自分たちの解決法を具体的にする(できるかぎり少ないステップにする)
情熱をもてないもの
情熱をもてない行動は本当に必要か、もしくは少なくすることができないか、考えていきます。また、別の人に任せるのも方法の1つです。
- STEP6:情熱を持てないものについてはなくすか、少なくする。もしくは人に任せることです。
情熱は成功を引き寄せられる
ここまで取り組むと、あなたの情熱に変化が起こります。
これまでネガティブにはまりこんでいたのなら、過去の失敗や他人からの悪い評価などに執着し、失敗に囚われていた状況だったのが。今回のステップに取り組むと、情熱が高まり、他人からの評価も高まってきます。
何より「人が集まる人」になっていきます。そして、人、仕事、運、お金が吸い寄せられ、人生で多くのことが達成できるようになっていきます。
これらを促進するためにも、情熱を発揮することに躊躇しないでください。
特に情熱を周囲に見せることを躊躇しないでください。あなたの情熱を周りに示すことで、人、仕事、運、お金が引き寄せられ、より良い生活、より良い未来を創ることにつながっていきます。
まとめ:情熱を生む6つのステップ
では、今回の情熱を生む6つのステップです。
- STEP1:目標を明確にする
- STEP2:目標を分解する(膨大な行動を分解する)
- STEP3:成果につながる行動を明確にし、増やしていく
- STEP4:情熱をもてる行動を明確にし、増やしていく(STEP3の「成果につながる行動」と「情熱をもてる行動」を組み合わせたものが理想の条件。さらに、同じことをただ続けるのではなく、改善していく)
- STEP5:自分たちの解決法を具体的にする(できるかぎり少ないステップにする)
- STEP6:情熱を持てないものについてはなくすか、少なくする。もしくは人に任せることです。