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半年前の喧嘩
半年ほど前
友人と話をしていたら、彼が「(ある仕事をする人について)彼の仕事は今ひとつだ」と語りだした。
僕はその仕事を直接やってはいない。だけど間接的には関わったことがあり、その仕事の大変さもわかるし、それは厳しすぎると感じ、「いいすぎだよ」と話した。彼は「そうかな……」と答え、そのあとは変な言い合いのようになってしまった。
「批評するなら、やってから言ってみたら」
そう僕は思ってしまった。
ただ、冷静に考えてみると「人間はそんなものだよな。(自分のことは置いておいて)他人について言いたいことを言って……」と今は思っている。
ただ、実はここにビジネスのヒントがある。
今回は「他人を批判したり、批評する力を自分のために最大限活かす手法」という話をしていきたい。
誰かを批評(批判)することはあるだろうか
ここで1つ質問がある。
「あなたは誰かを批評したり、批判したりしたことがあるだろうか」
「誰かを批評などしない」という人は素晴らしい(そういう人にとっては、今回の記事はあまり参考にならないかもしれないけど)。
多くの人は何らかの批評や批判をしてしまうことがあると思う。
批評する相手に直接言いはしないけど、実は心の中でそう思っている、というものまで含めると、実際はかなり多いはず。
冒頭の彼だけでなく、僕だってどこかでやっているはず。あまり他人のことを悪く言わないようにしているけど、それでも無意識にやってしまってはいるだろうと思う。
人は人のことを評価するのが好き
人は人のことを批評(評価)したりするのが好きなのだろう。
批評などというレベルではないけど、世間話レベルのものも含めれば、噂などもある種の批評だし。そうしたもので会話が成り立っている面もある。
仕事でも、批評、愚痴などはかなりある。
会社員の場合は非常に多いだろう。
「あの部長は」とか、「あの課長は」とか、「部長のやっていることは違う」などと、仕事での愚痴などいくらでもあるだろう。
そうした愚痴は延々と続く。仕事の時間だけでなく、仕事が終わった後も、飲み屋に行き、「うちの社長は」「部長は」などと上司だけでなく、「部下が」とまでやるのだから、会話の大半が人の批判の人だっている。
さて、自身はどうなのだろうか。
そうした批判を聞きながら、常に思うのだけど。
実際に批判している人自身はどうかといえば、全くもって、批判していることが(自身で)できているわけではない。
「いやいや、あなたが言うなよ」と感じるようなことだってある。
自分ができていないことでも雄弁に批判する。でも、なぜそんなことが起きるのだろうか。
結論からいえば……
人は自分のことが見えないのだ。
人間の目が自分以外のモノを見るようになっているからだろう。
自分のことは鏡でしか見ることができなくて、それも他人が見る本当の自分ではない。どこか、自分に対してつくっている自分の顔だったり表情だったりする。
生活の中でどのように振る舞っているのかは全く見えない。
自分のことは見えないのだ。
自分のことはほぼ見えなくて、他人ばかり、1日の多くの時間、見ている。さらにいえば、良いことではなく、悪いことが目につく。こうして発言が愚痴や批評、批判が多くなってしまう。
ただ、他人に対して、厳しくなりがちな、こうした「批判」する力は無意味かというと、そんなことはない。
自分の強みがわかる方法の1つ
たとえば、ビジネスに活かすため、自分の「強み」が知りたいとする。
でも他人の批評を日々しているのに、自分のことはほとんど見えない人も多い。
僕のところに相談に来る、独立起業をしている人の多くも
「自分の強みが知りたいんです」
などと話してきたりする。
特にビジネスがうまくいっていない状況にあると、自分の何もかもが悪く感じてくるし。自分が何が得意なのかが見えなくなってくる。
だからこそ、
「私の強みは何なのでしょうか?」
と聞いてくる。
自分の強みを見つける方法はいくつか方法があるのだけど。
先ほどまで話してきた「批判(批評)する力」を活用してみるのは一つの方法だ。
具体的にいうと、あなたが「山田太郎(やまだたろう)さん」であれば、
「山田太郎をどのように使うと、最大限活かせるのか」
などと、一度、自分を他人に置き換え、他人から見るように「山田太郎(本当は「自分」)をどのように使うと、最大限活かせるのか」と考えてみる。
全くの他人として考えてみると、自分で考えるのとは明らかに違う視点で、明らかに違うモノが見えてくる。
他人を強く批判する習慣がある人であれば、自分自身も厳しく見てしまうかもしれない。その場合はまずダメなところから見ていき、残ったものが何かを考えることだってできる。
ぜひ、試してほしい。
まとめ
- 人は他人のことを批判するのが得意
- 人は自分のことをほとんど見ることができない。
- 他人として(他人の視点で)、自分の使い方を考えてみる。
あなたへの質問
- あなたは他人として、自分の使い方を考えてみたことはあるだろうか。
- 最も良い自分の使い方はどのような使い道だろうか。
- 見つからない場合は、ダメなところから見ていき、残ったものが何かを考える。