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会議はムダなのか
「会議の多い企業はダメ」という人は少なくない。でも、一方で「会議はやはり必要」という人もいる。
これまで様々な企業の会議に出席させていただいてる立場でいうと、「会議」と一言でいっても有意義な会議もあれば、意味のない会議もある。
「会議」そのものの意味合いが全く異なるので、ダメだという以前にそもそも「良い会議」とは何なのかを明確にすることがまず重要になってくる。
逆にいえば、「良い会議」とは何なのかを明確にすれば、会議は一気に充実したモノになり、ビジネスは効率的になる。社内会議だけでなく、社外会議もある。その双方が素晴らしくなれば、ビジネスは変わっていく。
今回は「素晴らしい会議」をするための第1歩。その基本をお話していきたい。
素晴らしい会議をするための3つのテクニック
会議がなぜムダだと言われているかを知る
まず、あなたの社内でも試してみればわかるけど、「会議はなぜムダなのか」と質問していけば、大抵の問題は次のことに集約される。
「不毛な議論ばかりで結論は出ず、やみくもに時間が過ぎ、自分の仕事する時間がなくなっていく」
表現は違うかもしれないけど、まぁ、こんな感じ。
これらの中で特に重要なのは「不毛な議論ばかりで結論は出ず、やみくもに時間がすぎる」という点だ。(「自分の仕事をする時間がなくなっていく」というのは、会議が自分の仕事をする以上に重要になればいいのだから)。
つまり、次のとおり。
- 不毛な議論ばかりで結論が出ない
- 闇雲に時間が過ぎる
まず、この2つを押さえることだ。
目的(問題)を明確にし、具体的に議論し、解決策(結論)を出す
不毛な議論になってしまうのは、全てが曖昧だからだ。
そのため、常に会議の議題を設定し、具体的な問題から始め、具体的な議論をしていく。
これだけでも、全く違う。議題からそれそうな参加者がいたら、すぐに議題に関わる議論に戻すようにしていくだけ。議題が明確でないと、それこそグチャグチャになり、全く意味をなさない会議になってしまう。
そして、具体的問題について、議論をし、その解決策を確実に出していく(その際はそれを実行する人も決めていく)。
参加者や時間を絞る
闇雲に時間が過ぎないようにするには、会議における時間の問題をまず考える必要がある。
たとえば、2時間の会議に10人の社員が参加しているなら、それは2時間ではなく、20時間を費やしていることになる(もっといえば、会議前後は仕事にしっかり集中できる状況にはないから、より多くの時間を費やすことになる)。
そこに人件費、労力なども考慮すると、相当なものだ。そのためにまずやった方がいいのは次の2つだ。
- 参加者を絞る
- 時間を絞る
<参加者を絞る>
まずやった方がいいのは、時間短縮以上に会議への参加人数は極力少なくした方がいい。
そもそも「私には関係ない」と考える人間が参加すると、余計に「意味がない」などと考えるようになる。その議題に意味がある人間だけが参加することだ。
Appleでは会議に必要ないメンバーは会議中にも容赦なく退席させるといわれている。会議に必要なのは当事者だ、と。
会議を小規模にするのはAppleだけでなく、GoogleやAmazonでも同様で、あとは「会議の意思決定者」を決めたりもしている。
<時間を絞る>
その上で時間を決めておく。1時間だったら、1時間。なるべく時間が長くならないようにする。
少し細かい話をすると、単位は1時間や30分という単位でなくても構わない。たとえば、Googleなどでは5分や10分という単位でも会議として認められる。
ただ、個人的な見解でいえば、関係ない人が参加することの方が罪が大きい。無関係でやる気のない人が参加する会議はとても非生産的なものになるからだ。
まとめ
素晴らしい会議を行うための基本的な事項は次の3つ。
・会議がなぜムダだと言われているかを知る。
・目的(問題)を明確にし、具体的に議論し、解決策(結論)を出す。
・時間を絞る。
あなたへの質問
素晴らしく、効率的な会議を行うために次の質問に答えてほしい。
- あなたの企業では会議がムダだと言われているだろうか。ムダだと思われている場合、その理由をまず知ることだ。
- 会議では目的(問題)を明確にし、具体的に議論し、解決策(結論)を出すようにしているだろうか。
- 会議の参加者や時間を絞っているか。
この中でまず絶対に外してはいけないのは、目的(問題)を明確にすることだ。その問題に関係する人を参加させること。この2つは最低ライン。外してはいけないものだ。