『40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方』
丸善に置いてあった本で気になったものがあった。
『40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方』。
この本はスキージャンプの「レジェンド」とも言われる葛西紀明さんが書いたもの。
正直にいえば、僕は葛西さんのファンではないし。興味はなかった。なので、幾度となく目にしたのだけど、手にとったことはなかった。
でも、ずっと売れ続けているのを見て、ようやく読むことにしたものだ。
葛西さんは40代で迎えた2014年ソチ五輪で個人スキージャンプで銀メダルを獲得した。アスリートの世界で40代で活躍するどころか、メダルだ。
そこにはアスリートの人はもちろん、僕らビジネスマンにとってもきっとヒントがあるはず。そう思って、読んでみた。
本を開くと、「レジェンド」と言われる理由がこうあった。
「40歳を超えたいまでも現役を続けているだけでなく、30代後半から『新たなピーク』をつくり、41歳になって『過去最高の自分』を実現し、45歳になった現在も維持できているからだと思います」
41歳で過去最高の自分。
しかも、そこでソチオリンピックで銀メダル獲得。団体戦でも3位に入賞。個人としてそれまで一度もメダルを獲得したことがなかったのに、だ。
そこから、なぜ過去最高の自分が作れたのか、その理由がこの本には書いてある。
印象に残ったポイント
がむしゃらにやるだけではどうにもならない
30代半ばまで怠けていたということではなかったらしい。
25歳での長野オリンピック、29歳のソルトレークシティオリンピック、33歳のトリノオリンピックとどの大会でも過酷なトレーニングを積み、迎えた。ところが成績はまったく振るわず、入賞さえできなかったという。
低迷していた理由は「空回り」にあったと言う。
「30代半ばまでの私は、ずいぶんと『空回り』をしていた」
しかし、ここで気がついたことがあるという。
「がむしゃらにやるだけでは、どうにもならない」
肉体面でも精神面でもトレーニング方法を大幅に見直し、「新しいやり方」に変えていった。
大切なのは正しい努力をすること
葛西さんの座右の銘は「夢は、努力で叶える」。
ただ、より正確にいうと、
「自分の夢は、正しい努力で叶える」
ということ。
自分自身で設定した夢に自信をもつ。そのうえで、自分の努力によってそのゴールまで近づいていく。ここで大切なのは「正しい努力」をするということ。
30代半ばを過ぎると、特に重要になってくる
とくに30代半ばを過ぎると、肉体面でも精神面でも無理がきかなくなる。
20代のときと同じやり方に固執していると、行き詰まってくる。
だからこそ、若さに頼った、がむしゃらな努力ではなく、自分にとって正しい努力を重ねることこそが重要になってくる。
葛西さんの競技経験からたどり着いたポイント
長年、試行錯誤してきた葛西さんがたどり着いたポイントは2つだという。
- 自分の努力は「目的に見合っている」か
- 自分の努力は「年齢に見合っている」か
いまやっている努力が、目的に見合った努力かどうかをまず確認する。結果が出ないと感じているならば、それは努力の方向が間違っているかもしれない。
そして、自分がやっている努力が年齢に見合った努力なのか。年齢に見合った効果的なものとすることで、限界どころか、世界で十分勝負できるだけの体力と気力を維持できる。
重要なことは無理せず、笑顔で楽しく
この本は30のポイントを体系化して、伝えるものなのだけど、それらに共通することは次の2点。
- 無理はしない
- 笑顔で楽しく
この2点を基本して、さまざまなことを伝えている。
ざっと話すと……。
まず気にしないといけないのは「疲れない体をつくる」こと。
そのためにも姿勢をよく保ち、下半身を中心とした筋力トレーニングをし、ストレッチ、食事、睡眠や汗をかくことが重要らしい。
メンタル面では、毎日確実に決めたことをしようとすると、ストレスになる。
続けられない自分を責めたりもするので、やらないことをよしとする余裕や、週に1回運動する等、20代の時のように詰めこみすぎない目標にする。また、イメージトレーニングや呼吸法のことなども参考になる。
あとは表紙にもある……
- 「10分のランニング」で疲労回復が早くなる!
- 「10日に1回のサウナデー」でとにかく汗をかく
- 3つの筋肉をほぐせば「老い」が遠ざかる!
- 「3角形の法則」でやる気が戻ってくる!
- 仕事に使える!「イメージトレーニング法」
- 本番で緊張しない「最強の呼吸法」
なども参考になるはず。このサイトの読者の中(特に起業家の方)には働きすぎて身体が参ってしまうような状況に陥ることもあると思う。
そうならないためにも、オススメの1冊だ。
書籍案内
【遂に出た!45歳で「人生のピーク」「最高の成果」を出し続ける葛西紀明氏の「究極の全メソッド」が1冊に!】
【こんな本が欲しかった!読めば、「疲れない体」と「折れない心」がいっきに手に入る!体がラクになる!心も強くなる!】
【これなら私もできる!誰でも今日から実践できる「簡単な30のコツ」に完全体系化!面白いほど読みやすい!】
【この1冊だけで、「体」と「心」、そして「人生」が劇的に変わる!】
★なぜ葛西氏は、45歳になって「人生のピーク」を今迎えられているのか?
★30歳で引退する人が多い中、「W杯最年長優勝記録」「史上最多の7回の冬季五輪出場」はなぜ可能なのか?
★何を食べ、どう運動し、どう休息しているのか?
★「疲労をためない」「老いない」秘訣は何なのか?
★「心がくたびれない」「ストレスをためない」秘訣はどこにあるのか?
★本番で「失敗しない」「緊張しない」とっておきの秘訣とは?
【本書の5大特徴】
【1】「体と心の両方」を強くする全メソッドを1冊に凝縮
【2】「30のコツ」にまとめているので、驚くほどわかりやすい!
【3】ズボラでも初心者でも大丈夫!「本当にいちばんやさしい方法」を紹介
【4】「イラスト満載」「図表も豊富」で、とにかく読みやすい!
【5】ホントは秘密にしていたかった「勝つための呼吸法」まで完全初公開
世界中で「レジェンド」と呼ばれる葛西氏が、35年間「企業秘密」にしていた「究極のメソッド」を完全公開!
たった30のコツで、「体」と「心」、そして「人生」は劇的に変わる!
この本で、葛西式「全メソッド」を自分のものにしてしまおう!
著者情報
葛西紀明
1972年6月6日、北海道下川町出身。株式会社土屋ホーム、スキー部選手兼任監督。2014年ソチ冬季オリンピック個人銀メダリスト。1992年のアルベールビルオリンピックに19歳で初出場。以来、リレハンメル、長野、ソルトレークシティ、トリノ、バンクーバー、ソチと史上最多、計7回の冬季オリンピックに出場。スキージャンプ選手としては異例ともいえる20年以上のキャリアと、40歳を超えてなお一線級の成績をマークすることから「レジェンド」と称され、国内外から尊敬を集める。冬季オリンピック7大会連続最多出場記録、ワールドカップ最年長優勝記録、冬季オリンピックスキージャンプ最年長メダリストなど5つのギネス世界記録をもつ。