影響力の正体 書評/まとめ

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『影響力の正体』

実はこの『影響力の正体』には、これとは別に『影響力の武器』がある。
これについては単に訳が違うというわけではなく、元になっている本自体が違う。

確かに同じ著者ではあるのだけど。原書”Influence”には副題及び版元が異なる2種類があり、それぞれ邦訳した本が『影響力の正体』と『影響力の武器』となっている(細かい話は興味ないかもしれないけれど)。

ちなみに『影響力の武器』はKindle版がないけど、『影響力の正体』にはKindle版がある。

しかも価格は安い。内容自体は『影響力の正体』の方が訳が読みやすく感じるので、特にKindleで手に入れたい人にはオススメの1冊。

『影響力の武器』同様、6つのルールを説明するものなのだけど、訳が微妙に違うので、2冊読むとより、人によってはより深く理解できると思う。

では、印象に残ったポイントを説明したい。

印象に残ったポイント

影響力の正体 6つのルール

  1. 恩義
  2. 整合性
  3. 社会的な証拠
  4. 好意
  5. 権威
  6. 希少性

(ちなみに『影響力の武器』の場合の6つは次のとおり)

  1. 返報性
  2. 一貫性
  3. 社会的な証明
  4. 好意
  5. 権威
  6. 希少性

2つを合わせて読んでみると、より理解が深まるはず。

影響を与える
ルールを使うと、絶大な影響を相手に与えられる

「動物行動学者たちがすでに明らかにしているように、機械的な行動パターンに一も二もなく従う生物はたくさん存在するのです。(中略)あたかもパターンを記録したテープが動物の体内に埋めこまれているかのようです」

「重要な点は、わたしたちもまた、あらかじめプログラミングされたテープを持っている(中略)しかもそのテープは、普段は都合よく動いてくれても、まずいときにスイッチとなる特徴が働いて、わたしたちを騙しかねないものでもあるのです」

「今の世の中、人々がまず求めるメリットは財布への負担軽減ですが、その次に求めているメリットは、脳への負担軽減です。人間の持つ、機械的に反応するスイッチのもとになっているのは、これまでに学んで受け入れてきた、心理学的なルールや固定観念です」

「こうしたルールを巧みに使えば、相手に絶大な影響を及ぼすことができるのです」

ルール1:恩義

影響力の中でも1、2を争う効果をもつルール。

人は他者にしてもらったのと同等のお返しをすべきだと考えてしまう。

「さまざまな影響力の中でも1、2を争うほど効果の高いルール―恩義のルール」

「人は、他者にしてもらったのと同等のお返しをすべきだと」

「文化人類学者のライオネル・タイガーとロビン・フォックスは、こうした“恩義のルール”を、人類ならではの、周囲にうまく対応するメカニズムと見なしています。だからこそ、分業も、物々交換やサービス交換(これによっていろいろな専門家が誕生しています)も可能になるのです。さまざまなギブ・アンド・テイクがもたらされることで、個々人が非常に強固な集団にまとめあげられるのです」

「このルールには恐ろしいほどの力があり、相手がこちらに負い目を感じていなければまず断るであろう頼み事をしても、たいてい『イエス』と言わせてしまう」

「相手が望んだものをあげなくても、相手に“お返しをしなければ”と思わせることができる」

ルール2:整合性

いったんスタンスが決まると、その決めたスタンスに合わせようとしてしまう。要は一貫性をもたせようとしてしまう。

「いったんスタンスが決まると、矛盾しないように、というプレッシャーが働き、自分がどう考え、何を信じるのかを、すでに決めたスタンスにあわせます。要は、自分は正しい選択をしたと思い込むのです」

「ほとんどの環境では、つじつまがあっていることが評価され、またそれが環境にもなじむ、ということです。わたしたちは概してつじつまをあわせることに躍起になるため、機械的にそうしてしまいます(つじつまがあっていないと、たいていは性格に問題ありとみなされる)」

「いったん心を決めてしまえば、あとはもうかたくなにその考えを貫き通すことで満足感が得られます」

「小さな要求からはじめて、やがて関係のあるより大きな要求を突きつけ、最終的に『イエス』を引きだす。こうしたやり方を『段階的要請法(フット・イン・ザ・ドア・テクニック)』といいます」

「わたしたちは、自らの意志で選らんだ約束を補強するために、新たな柱を立てます。……ローボール・テクニックは、まず相手が喜びそうなおいしい条件を提示し、進んで購入を決めるよう導いていきます。ついで、決定がくだされてから取引が終了するまでのあいだに、当初の購入に付随していたはずのおいしい条件を巧みにとりのぞいていくのです。……個人の約束にはそれを自ら支えるシステム、つまり、約束を守るための正当な理由を新たに見つけだしていけるだけの力がある」。

ルール3:社会的な証拠

ほかの人たちが正しいと考えていることをもとにして、何が正しいかを判断する。

「わたしたちは、ほかの人たちが正しいと考えていることをもとにして、何が正しいかを判断する」

「ある状況で、その行為をしている人が多ければ多いほど、それを正しいものと考えるのです」

「社会的な証拠の場合、……概して、自分で自分のことがよくわからなかったり、状況がはっきりしないとき、どうしようもなく不安なときなどに、他人の行動を正しいものと期待し、受け入れる傾向が最も強いようです」

「社会的な証拠のルールが最もその力を発揮するのは、自分と似たような人の行動を見るときです。……わたしたちは、自分と似ていない人よりも似ている人の行動に従う傾向が強いのです」

「社会的な証拠は、わたしたちがどう行動すべきかを教えてくれますが、それは通常とても役に立つ、価値のあるものです……要するに社会的な証拠は、わたしたちにすばらしい自動操縦装置を持たせてくれるのです」

ルール4:好意

好きな人から頼まれたら、イエスと答える

「概してわたしたちは、知人や好きな人から何かを頼まれたら、たいてい『イエス』と答えます」

見た目のいい人、自分に似た人、お世辞を言ってくれた人、なじみのある人(もの)、協力してくれた人を好きになる。

「科学者たちが長年積み重ねてきた証拠から、人が人を好きになる確かな要因もいくつか明らかになってきています」

「わたしたちは、見た目のいい人には自動的に好印象を抱きます。才能がある、優しい、正直、知的、などです」

「そしてだれしも、自分が好意を抱いた人の言うことには素直に従う傾向があります」

「わたしたちは、自分に似た人に好意を抱きます」

「わたしたちは、お世辞を言われるとおのずと肯定的な反応を示す」

「ほとんどの場合、わたしたちはなじみのあるものが好きです」

「好意を抱く過程において、協力が非常に大きな影響をおよぼす」

「『イエス』を引きだすプロが絶えず試みていることがあります。・・・たがいの利益のために協力すること、つまりは、自分たちをわたしたちの仲間だと思わせることです」

「自分のために、いっしょになってやってくれようとしている人がいると・・・たいていの場合、そういう人には絶大なる好意を抱くものです」

面白くないことを伝える人を嫌う。

「人は生まれながらにして、おもしろくないことを伝えてくる人を嫌う傾向がある」

プラスの結びつきをひけらかし、マイナスを隠す

「プロたちは知っているのです、・・・ありとあらゆる望ましいものを使い、そのプラスの特性をアイデアや製品や人々にあからさまに付与できると」

「だれしも結びつきのルールをよく理解しているので、何とかいい出来事とだけ自分を結びつけ、悪い出来事からは遠ざかろうと頑張っています」

ルール5:権威

生まれた時から権威に従うことは正しいと教えこまれている。

「わたしたちは生まれたときから教えこまれているのです、適切な権威に従うことは正しく、従わないことは間違いだと」

「権威ある者の命令に従うことは、わたしたちにとってはメリットのあることです。……ただ、それがあまりに当然なために、わたしたちは往々にして、不適切なときにも権威に従ってしまうのです」

詐欺師は権威を象徴するもので、飾り立てる。

「機械的に反応するとき、わたしたちは、権威の中身同様それを象徴するものにも往々にして騙される……たとえば詐欺師なら、権威を象徴する肩書や服装、装飾品で自分を飾り立てます」

ルール6:希少性

希少性が価値を高める。

「ある機会の利用がかぎられているときに、その機会がよりいっそう価値のあるものに思えてくる」

可能性を失うという考えが大きな役割を担う。

「可能性を失うという考えは、人が判断をくだす際に大きな役割を担います。実際人が心を動かされるのは、同じ価値のものを得られると思うより、それを失うと思うときのほうが多いようです」

書籍内容

心理学で読み解く、影響力の6つの正体とは

人に影響力を与える要素は心理学の6つの原理、「返報性」、「一貫性」、「社会的証明」、「好意」、「権威」、「希少性」に分類できる。説得のプロたちはどのようにこれらの原理を利用し、消費者から「イエス」を引き出すのかを実験結果を用いて解説します。
長年、たくみな営業マンの被害者だった心理学者の筆者が、承諾誘導のプロの世界にみずから飛び込み彼らのテクニックを観察した結果、それらの多くは心理学の原理に基づく6つのカテゴリー――「恩義」、「整合性」、「社会な的証明」、「好意」、「権威」、「希少性」――に分類できることに気がついた。

説得のプロたちはどのようにこれらの原理を利用し、消費者から「イエス」の言葉を引き出すのだろうか? わかり易いエピソードや多くの実験例からその仕組みを解き明かします。

●目次

1 影響を与える
2 恩義─ゆずりあいに潜むワナ
3 整合性─心の中の邪鬼
4 社会的な証拠─わたしたちの真実
5 好意─人なつこい泥棒
6 権威─誘導される意志
7 希少性─少数派のルール
おわりに とっさに影響をおよぼす─ハイテク時代の原始的な反応

著者情報

ロバート・B・チャルディーニ(Robert B. Cialdini Ph.D)
アメリカの社会心理学者。
ウィスコンシン大学、ノース・キャロライナ大学、コロンビア大学を経て、
アリゾナ州立大学のリージェンツ・プロフェッサーを務める。
説得の心理学や影響力について書かれた本書はニューヨークタイムズのビジネス本ベストセラーリストに挙げられた。


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売れるマーケティングの専門家 主にダイレクトマーケティング、WEBマーケティングの世界で17年間活躍。 東京都港区在住、兵庫県西宮市出身。 1999年、大手保険グループの生命保険事業のダイレクトマーケティングに取り組む。当初は成果がでない苦悩の日々が続く。 しかし、いくつかの独自の方法を開発することで成果が出始め、そこから全てが変わり、ネットマーケティングでは「国内トップクラスの担当者」などと評価されるようになる(ダイレクトマーケティング部課長兼インターネットビジネス総責任者に従事)。 2008年に独立。大手上場企業や起業家(中小企業)などの顧問を歴任。 現在はリサーチや分析、商品開発、セールスコピー(ライティング)、ブランディングなどを通じて、効果的なマーケティング展開をコンサルティングする。ライフワークとしてスティーブ・ジョブズなど偉大な業績をあげた人物の研究を続けている。著書に『逆境を乗り越える ジョブズ 魂の言葉 』『顧客の「本音」がわかる9つの質問』『世界を変える「自分」になる19の法則』がある。

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